2005. 2. 三重県 伊賀上野 ゆめが丘の家

「 ゆめが丘の家 」

CONCEPT

「 老後を快適にくらしたいんです。」年老いたおばあちゃんと六十歳を越す子夫婦の住む家を、孫が経営する工務店が建築する。こんなプロジェクトにはそうそう恵まれない。

まずハイテクな部分を紹介するとこの家は外断熱・二重通気工法(ソーラーサーキット)用い、外部の気温と関係なく、四季を通じて一定の室温が保たれている。また、排気型集中換気システムにより、トイレに至るまで全室をゆっくり空気がサーキュレーションし、エアコン2台で全室が一定の温度に保たれている。
段差や手摺りについては、言わずもがな、介護を意識したユニバーサルな機能を備えている。

次に家のつくりについては、日本住宅である事、つまり木と土と紙でできていることに固執した。構造材と床材には地産の桧を用い、壁は土壁、天井・建具には和紙を用いている。最近の研究では畳に用いる伊草に殺菌作用があるなど、日本建築には健康を手助けする機能が詰まっている事も聞こえてくる。自然素材のもつ調湿効果・蓄熱効果にも積極的に期待して使用した。

しかしながら、私がこの家で一番大切にした事は声である。家族がひとつ屋根の下に住むことの実感は家族の肉声が聞こえることに集約される。肉声がどの室にいても聞こえやすいよう、竪穴・横穴を意識的につなげた。メールや電話・インターホンなどのコミュニケーションが主流にある現在、せめて家においては、家族の生の声が聞こえるようにしたいものである。

建築デザイナー 藤村 正継

 

DATA

構造:木造軸組み構造 2階建
規模:敷地面積/280.01平米
建築面積/126.00平米
延べ床面積/190.00平米
竣工:2005年2月

    

   

 

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