2004. 3. 京都府 左京区 松ヶ崎 m-Project

「 m-Project 」

CONCEPT

京都 五山送り火 「妙法」の麓に建つ、賃貸マンションと管理人住宅の新築プロジェクトである。

家主と店子という言い方は現代では理解しにくい関係である。時代劇では、家賃が滞っている店子に家主が取立てをし、店子は床下に隠れる。しかし、店子が病気で寝込んでいると、家主が心配して食べ物を持ってくる。というような関係である。

現代では管理会社が仲介するかたちでオーナーとユーザーが結ばれている。言わずもがな、その関係は建築にも反映され、マーケティングという形で要望事項が挙げられる。ワンルームマンション、浴室とトイレのセパレート、キッチンと個室のセパレート、などなどである。
それらの事項は最低限守らなければプロジェクトが成り立たない与件であるし、必要である。しかし、建築をそういった設備や機能だけで判断するのは難しい、建築空間には人の心に働きかける情緒的なものが占める割合が大きいからだ。

今回のプロジェクトを計画するにおいて“コミュニケーション”というワードが頭から離れなかった。賃貸棟と管理人棟が隣接している事、賃貸棟には18世帯の人が住む事、管理人(オーナー)は長い間この場所に住み続けている事、などから、それぞれが新しいかたちのコミュニケーションがとれ、時代劇にあるような日本人的な関係に発展してゆくカタチを創りたかった。

CN-JAPAN 藤村 正継

[ 賃貸マンション棟 “パラッツオ ディ ラッティ” ]

18戸のうち、2戸がメゾネットのワンルーム賃貸マンション。南北2棟に分かれ、その間にパテイオがある。パティオには五ケ所の吹き抜けがあり、吹き抜けの真下に坪庭がある。この共有空間を通じて住人のコミュニケーションが計られる。
RC造 2階建て 外壁は左官による櫛引仕上げ。

[ 管理人住宅棟 “松ヶ崎 T邸” ]

以前からあったシンボルの黒松を囲むような形で住宅を配置している。どの部屋からも松と庭園を眺める事ができ、一歩外へ出る事で、住人同士のコミュニケーションがとれる。この地に建っていた邸宅の窓、照明器具、梁などはレストアし、新住宅に用いた。
木造 2階建て 在来工法にてすべて天然素材で仕上げている。

すべての建築物が周辺環境に馴染み目立たないよう心がけた。
 

DATA

集合住宅棟

構造:鉄筋コンクリート2階建
建築面積/365.05平米(110.43坪)
延べ床面積/531.89平米(160.90坪)
竣工:2004年 3月

 

オーナー住居棟

構造:木造2階建
建築面積/130.76平米(39.55坪)
延べ床面積/207.29平米(62.71坪)
竣工:2004年 3月

 
集合住宅棟

    

オーナー住宅棟

    

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